• テキストサイズ

あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第26章 varlet



「セナ、これも出来た。持ってけ」

「はーい」


政宗さん特製のパスタが出来上がり、私はそれを手に持ちリビングへと運ぶ。


「皆さんパスタが出来ましたぁ」


ここは信長の家のリビングで、今日はお客様のおもてなし中。


「わぁ!俺政宗さんのパスタ好きなんだよねぇ。セナ、ここに置いて。ねっ!」


蘭丸君が目を輝かせて、自分の前のテーブルにスペースを作る。


「あははっ、はい、どうぞ」


「ありがとう。セナ優しい。うわぁ、美味しそう!」


人懐っこい蘭丸君は同じ織田プロ所属で、大人気グループ”varlet”のメンバーの一人で同じ寮生だ。


「セナ、私も手伝うよ」

「玲衣、ありがとう。助かる」

ソファに座ってスマホを見ていた玲衣が立ち上がり、キッチンまで一緒に戻った。


今日は、この間の信長との雑誌撮影のお礼の為、光秀さんと政宗を招いて信長の家でパーティーを開いている。
世界中を飛び回るお二人と、多忙な信長のスケジュールに合わせていたら、年を跨いで今日となったのだ。
そして折角ならと、寮生とそのマネージャーや信長の側近の社員達も招いた為、日頃は二人きりのこの広いお部屋がとても賑やかだ。



「...........政宗さん、他に何か手伝う事ない?」


「おう、色々手伝って貰いたいが、口で説明するのは面倒せえ、何が必要か読み取ってくれ」


「う、うん。分かった」

必要な手助けが何かを読み取れとは、料理初心者の私には中々ハードルが高いぞ?


ゲストとして招いた政宗さんは、来る早々大量の食材を持ち込み自分の家の様に料理をし始め今に至る。

みんなを招くにあたり、お料理をどうしようかと信長に相談した所、何もしなくてもいいと言われた理由がよく分かった。

政宗さんは料理が趣味で、しかもプロ並みの腕前だとか......
どんどん完成していく料理を前に、私は運ぶ位しか手伝えていない。





/ 440ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp