第25章 貴方と温まる夜〜大晦日特別編〜
【さぁみんな、準備はいい〜】
わあああーー!!!!
【新年まで残す所、あとぉーーーー.....10....9....8....7....6....5....4....3....2....1........ハッピーニューイヤー!!!!!!!】
わあああーーーーーーーーー!!!!!
カウントダウン終了と共に、花火が打ち上がる。
ここは都内にある遊園地で、私はカウントダウンイベントのゲストとして来ていた。
観覧車が0:00を示し、それをバックに花火が打ち上がり、花火を合図にゲストバンドのライブが始まった。
「セナさんはここまでとなります。お疲れ様でした」
スタッフさんが来て、私の出番終了を伝えてくれる。
「ありがとうございます。お疲れ様でした。良いお年を」
仕事を終えた私が向かう先はただ一つ。
「信長っ!」
「セナ」
待ち合わせ場所にした観覧車の前で待つ彼の元へ全力で走って行く。
「寒かったでしょ?ごめんね」
「いや、俺はさっきまで室内で貴様を見ていたから寒くはない。それよりも貴様の手の方が氷のようだぞ」
信長は私の手を取ると、はぁ〜と息を吹きかけて温めてくれる。
「信長の手はいつも温かいね」
「貴様の手が冷たすぎるんだ」
「あっ、そう言えば、開けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします」
私の手を温めてくれている信長に、新年の挨拶をした。
「ふっ、今年も貴様といれば楽しくなりそうだな」
信長らしい言葉で、私の手の甲にチュッとキスを落とすと、私の肩を抱く。
今回ケイティは、早々と冬季休暇を取りタヒチへ飛んで行った。(一体誰と行ったのかはとても謎だ......)
だから今日は信長が私のマネージャーとして付き合ってくれていた。