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あなたが教えてくれたこと【イケメン戦国】

第21章 進化する社長室



「................ん」

喉の渇きと倦怠感で目が覚めた。

............でも、自分の部屋じゃない。

ここは、社長室と繋がっている応接室。

高級そうな革のソファの上で私は横たわり、身体にはブランケットが掛けられている。


「あ、あー、論文っ!」

そうだ私........論文を書くための資料を借りにここへ来て、聞きたい事もあったから、ここでやっていけと信長に勧められるがまま、椅子に腰掛けて論文を書き始めて.............それで書いてる途中で信長に邪魔されてそのまま.....

そのまま............

うそ..............私、.....気を失った?


ブランケットの中を覗くと、散々揉みくちゃにされた服はちゃんとボタンが掛けられて整えられている。(ショーツも履いてる)

(これ、信長が?)

一気に血の気がひいていく。

抱かれている最中に気を失っただけでなく、善がって気を失った姿まで見られたなんて!



「目が、覚めたか?」

ペットボトルを手に、信長が部屋に入ってきた。


「信長..............」


「喉が渇いただろう、飲め」

信長は、手にしたペットボトルを一本私に渡し私の横に座ると、自分ももう一本のペットボトルを開けて飲んだ。


「あの、私....」

いつから、気を失ったんだろう。
それどころか、あんないやらしい格好を見られて。

衣服を乱し、気を失うほど善がる女なんてきっと呆れているに違いない。


「どうした、飲まんのか?」

優しく話しかけてくれるけど、恥ずかしすぎて涙が出てきた。

「っ.............」


「セナ?」

返事もせず泣き始めた私の顔を覗き込む信長。

「なぜ泣く?」

「っく、何でもない」

「嘘をつくな、また色々と溜め込んで貴様に逃げられるのはかなわん」


そぅっと信長は私の頬に手を寄せて見つめる


「.......私...いやらしくなった?」


「は?」


「だって、社長室であんな事...... 秀吉さんにも強い気持ちでダメだと言えと言われたのに.....その、気まで失って...........ぅーー」


思い出したら恥ずかしくて、またぽろぽろと涙が溢れた。




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