第6章 居ない間に………?
ゴンッ
と良い音がした。
シャル「~~っ!!いってえな!なんで殴るんだよ、リィナ!」
リィナ「シャル兄が、仕事しないからでしょ?」
私がそう言うと、シャル兄は視線を反らす。
図星だね。完全に。
リィナ「あのさぁ、ジャーファルが居ないからって、遊んで良い訳じゃないんだからね?」
シャル「わ、わかってるよ……(汗)」
ヤム「あら、剣術バカ、またリィナに怒られてるの?相変わらずねぇ」
ピス「シャルは、リィナの前だと全然威厳無いね(笑)」
リィナ「二人とも、言うのは良いけど、仕事終わってるの……?」
私がニッコリ笑うと、三人が縮み上がる。
ったく!
リィナ「いい大人が仕事サボるなぁ!」
三人「は、はい!」
リィナ「ホントにさぁ、私だって身重の体で頑張ってんだから、もうちょっと協力してよ!」
シャル「す、すまねぇな、リィナ」
ヤム「ご、ごめんなさい」
ピス「ごめんね」
素直に謝る大人三人に毒気を抜かれ、ふぅ、と溜め息を一つつく。
リィナ「じゃ、私戻るから。やっといてね」
三人「はい……」
くるっと踵を返し、仕事場に足を進めた。
シャル「……リィナ、絶対ジャーファルさんに似てきたよな……」
ヤム「ま、そこは同感ね…。威圧感が凄まじいわ…」
ピス「まぁ、カレカノだし似て当然なんじゃないの?」
シャル「あーいうとこだけ似られてもなぁ……」
三人が苦笑しながら話してるのは、知るよしもない。