第5章 人の振り見て我が振り直せ
~宴の日~
ー語り手sideー
ジャ「何の用ですか?シン」
シン「いや、特に用事は無いんだがなぁ」
もう既に酔っているシンドバッドは、豪快に笑いながら酒を煽る。
その様子を見、呆れながらも冷静に対処するジャーファル。
ジャ「宴だからと言って、あまり飲み過ぎないでくださいよ。後始末が大変なんですから………。用事が無いのなら、私はもう行きますからね」
シン「おいおい~、冷たいなぁ、ジャーファル。ちょっと待てよ~」
ジャ「……何ですか?」
シン「…………リィナとヤって、どうだったんだ?」
急に真面目な顔で聞いてくるシンドバッドに、動揺を隠せないジャーファルは、官服の袖で顔を隠しながら
ジャ「い、いきなりなんて事を言うんですかっ!!!///」
シン「我が子の様に可愛がってきた部下の事を、聞くのは当然だろぉ(笑)…………で、どうだった?」
ジャ「っ……///よ、良かった……です、よ…////」
シン「そぉか!!!!そりゃあ良かったなぁ!!!!」
笑いながらジャーファルの背中をバンバン叩く。
ジャーファルは耳まで真っ赤にし、側にあった水らしきモノを飲む。
シン「お、おい!ジャーファル!それ酒だぞ!」
ジャ「えっ……!!」
気付いた時には、既に遅し。
たった一杯の酒で、ジャーファルは完全に酔ってしまった。