• テキストサイズ

【鬼滅の刃】かざぐるまの恋【我妻善逸夢】

第11章 かざぐるまの恋 【完】



最後の手紙には、
『読んだら燃やして』の言葉の変わりに
歌が書かれていた。



『 瀬を早み

 岩にせかかる

 滝川の

 割れても末に

 逢はむとぞ思ふ 』




(川の瀬の流れが速く、
岩にせき止められた急流が
二手に分かれても
いずれまた一つになるように、
愛しいあの人と今は分かれていても
いつかきっとお逢いしましょう)


崇徳院の歌だった。




善逸…善逸…




「…好き」




今にも消え入りそうな声で
独り言を呟いた。

誰にも聞こえない
誰にも聞かせない

私だけが分かっていればいい。



ひとりぼっちの部屋で
西日に背を向け、むせび泣いた。





/ 56ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp