• テキストサイズ

【鬼滅の刃】かざぐるまの恋【我妻善逸夢】

第10章 俺はどうしたい?



梅月ちゃんとの文通は続いていた。
任務が長引いて、
なかなか返事が書けない時もあったけど
そんな時はチュン太郎に
藤の花を一輪持っていってもらった。
俺がこの手で守ってあげたいけど、
それはできないから。


手紙の内容は他愛無いものだった。
今日は琴のお稽古だったとか、
最近食べた甘味が美味しかったとか
梅月ちゃんのことを知るたびに、
梅月ちゃんのことを考える時間が増えていった。


手紙の最後には必ず、
俺や炭治郎、伊之助、鬼殺隊の無事を祈る言葉が
添えられていた。


手紙のやり取りをはじめて二月が経ったころ
炭治郎がようやく目を覚ました。


「たぁぁんじろぉぉ…良かった、目が覚めて」


「善逸、いい加減泣き止んでくれ」


「だって…炭治郎の心臓の音が小さくて消えそうで

任務から帰るたびに怖かったんだよぉぉぉ!!

帰ったら、お前の心臓が止まってたら

どうしようってぇぇ…」


「ありがとう善逸。みんなも…」


炭治郎の部屋がぎゅうぎゅうになるくらい
人でいっぱいだった。
その中でも俺が一番泣いてる。
気持ち悪っ
男に抱きついて泣くとか気持ち悪っ


でも、みんなも俺と同じ音がした。


心の底から安心して、嬉しくて、
全身の力が抜けるような
あったかい音だ。




/ 56ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp