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【鬼滅の刃】かざぐるまの恋【我妻善逸夢】

第6章 蛇とカエル




…誰かに、殺される?



そう気がついたとき、
全身の産毛が逆立つほどの
恐怖を感じた。
ガチガチと、歯と歯が擦れる音がする。


一度深呼吸をし、心を落ち着けようと
窓の外を見た。


そういえば…私と同じ部屋だった
あの子が出て行ったのも
こんな曇りの日だったな。

ときと屋の子がいなくなったのは
確か雨が酷くて、昼間なのに暗かった。


次から次へと
足抜けした子のことを思い出す。


…綺麗な晴れの日は
昼間に居なくなる子はいなかった。
そういうときは必ず夜のうちにいなくなった。



日が出ていない時、日が沈んだ夜…



「だめよ、夜は “鬼” が出るんだから」


善子に言ったあの言葉が
急に思い出される。


…鬼?
いや、そんなまさか…。


あれは、子どもたちを脅かすための
ただのおとぎばなしだって…




「ねぇ、梅月ちゃん知ってる?

桔梗屋の姐さんが殺された日、あったじゃない?

あの日、姐さん足抜けしたらしいんだけど

途中でヘンテコな “まやかし” に襲われたんだって!」


あれはいつだったか、
噂話が好きな女の子から聞いた話だ。


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