第4章 俺がするべきこと
朝が来ると、
梅月ちゃんは三味線と踊りのお稽古に出て行った。
禿の朝露ちゃんと小春ちゃんと
女郎屋の掃除や雑用をこなす。
こんな小さな子まで遊郭にいるんだ…
「最近、梅月花魁、蕨姫花魁に呼ばれること
増えたよね。」
「うん、本当…蕨姫花魁のところに行くと
梅月花魁いつも具合が悪くなるから心配…」
蕨姫花魁?
まだ会ったことないな。
梅月ちゃんの他にもここには花魁がいるのか。
「朝露ちゃん、小春ちゃん、
その話もうちょっと聞かせてくれる?」
*
*
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二人によると、
京極屋で一番の蕨姫花魁は
夜な夜な梅月ちゃんを部屋に呼びつけるらしい。
今までは月に1〜2度だったが、
最近は7日に一度
短いと4日に一度呼ばれて、
半刻ほど帰ってこない。
帰ってきたかと思えば
真っ青な顔をして、フラフラして、
次の日はまともに動けないとか…。
待って待って待って
そいつ怪しくね???
もう鬼ほぼ確じゃん??
…でも、本当に何も聞こえないんだよぉぉ
昼も、夜も
こんなに巧く気配を消せるなんて
まさか…上弦…
いやいやいやいやぁぁぁぁ!!!
俺死ぬ!?俺死ぬの!?!?
もうムリなんだけどぉぉぉ!!!
宇髄さんアイツ何やってんの!?
早く鬼見つけてやっつけてよ!!!
「…善ちゃん?
私たち、これからお茶のお稽古があるから
また後でね」
「あ、うん!ありがとう。またね」
鬼のことも気になるけど…
とりあえず、雛鶴さんを探さなきゃ。
定期連絡もあるから、
ちゃんと情報を持っていかないと
宇髄さんに何されるか分かんねぇからな