第8章 さよなら、愛しい世界
『え?教会?』
緑間「中に入るぞ」
『えぇ、いいの?』
教会の中はそこまで劣化してない
ステンドガラスがキラキラと光る
緑間「夢…」
呼ばれた夢の頭にシロクメクサで出来た花冠が乗せられた
『わっ…ふふ、真太郎が作ってくれたの?』
緑間「あぁ、いつか病気が治ったら結婚しよう。だから早くここを抜け出すのだよ」
子供じみた約束に、逃げ出すという言葉に夢はクスクスと笑った
『うん、そうだね』
誰も満たされないよりも、望んだ最後だけ温める
いつか怖い夢を見ただけの夢が、そうであったように