第12章 ※不良少年と不良少女
それは寝言だった
『ごめんなさい。ごめんなさい』
誰に向けられた謝罪か分からない
けれど確実に死んだ両親だったのは分かる
『死ぬから…居なくなるから』
灰崎「…!」
普段泣かない夢が1粒の涙が頬を伝い落ちながら、呟いていた
灰崎は居た堪れない気持ちになり強く強く抱き締めた
灰崎「お前は1人で抱え過ぎなんだよ」
『ん…』
灰崎が抱き締めると、普段は絶対しないのに抱き締め返してきた
灰崎「俺もお前も一緒だな。二人ぼっちだ」
喧嘩三昧の日々
それは自分も夢も逃げ道を探していただけだった