第11章 悪童と神童

花宮「はぁ？鈍臭ぇな。“神童”様がよ？」

『私は“神童”ではないわ。普通の人よ。もちろん、花宮君も“悪童”ではないわ』

花宮は夢の言葉にハッと笑う

花宮「お前は俺の事知らねぇからそういう事言えるんだよ」

『…じゃあ教えて？私の知ってる花宮君は口は悪いけど、いい人よ』

真っ直ぐに紡がれる言葉に嘘はない

花宮「誰がテメェ何かに」

胸糞悪いと花宮は愚痴る

『いつか教えてね』

そう言って行こうとする夢の腕を掴む花宮

花宮「俺の事が知りてぇなら、俺のものになれよ」