第11章 悪童と神童
「でも、花宮って悪童じゃん。んで、春歌さんって神童じゃん」
悪童に神童
俺が悪童で、アイツが神童
花宮「チッ」
イライラする
ムカつく
勝手な噂流しやがって!
そんな事を思ってるとカタンと小さな音がする
花宮「あ?どこ行くんだよ」
『図書室よ。本の返却』
アッサリと答えやがって
花宮「早く行けよ」
『えぇ』
黒く長い髪を靡かせて歩いて行く
「わっ!春歌さん!?」
『ごめんなさい。通してくれる?』
「いえいえ、こちらこそ」
パッとドアの前を退く男
「やっぱりねーって!」
「つか、近くで見たけど美人過ぎだろ!」
まるで女子みたいに騒ぐ