第11章 悪童と神童
『私もよく食べるの。疲れた時とかに』
そう言って手が離れた
体温も少し低めだと言うことを初めて知った
花宮「……ありがとう」
『どういたしまして』
ふんわり微笑む春歌
俺は貰ったチョコを食べる
花宮「あ?このチョコうめぇな」
『ふふ、そのチョコ私のオススメなの』
ほら、と小さい缶の中に同じ物が沢山入っていた
花宮「もう一個もらい」
『ええ、どうぞ』
嫌な顔しろよ
俺はお前の泣きじゃくる顔が見てぇんだよ
『気に入って貰えたなら嬉しいわ』
ニコニコと笑う春歌に、俺は溜め息を吐いた