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【ヒロアカ/轟焦凍】私のヒーロー、君のヒーロー

第9章 君のヒーロー


あっという間に、二回戦が始まる。

二回戦最初はなんと

轟と緑谷だ。

朝の戦線布告を見たA組は、ハラハラした様子で二人を見つめる。
楓風は、明らかに轟の様子が可笑しいことに気付いているため、気が気じゃなかった。
手に、大量の汗が滲む。

すると、隣に座る爆豪が声をかけた。
「楓風」
なかなか気付かない楓風に、爆豪はキレた。
「おい!!なにボーッとしてやがんだ殺すぞ!!」
『わぁぁぁあ!!』

「てめぇさっきから…
その手汗、俺みてぇに出してすげぇ焦ってるけどよ

何したんだよ、言えや!!」
と心配そうにきれる(?)爆豪。

『…なんか焦凍の様子が…おかしくて』
「あぁ、そういえばさっきクソデクの野郎と話してたの聞いちまった

…お前が言ってた友達って半分野郎のことだったんか」

『えっ、えっ、んなわけないジャン★』
何故ばれたのか分からず、頭が混乱する楓風に、爆豪はさっき聞いたことを話した。

「個性婚だとか
オールマイトを超えるためだけに造られただとか

右だけで勝ってアイツを完全否定するとか

言ってやがって…

あぁこいつのことだったのかってわかっちまったんだよ」

(そんなこと緑谷くんに話したんだ…。

もしかして直前に、お父さんとなにかあったんじゃ…。)

「…話したんじゃなかったのかよ」

『話したよ…。
もう大丈夫だと思ったのに

その後に、お父さんと何かあったのかも…。

ちょっとやそっとで吹っ切れるような問題じゃないから…』

二人はもう何も言えず、黙って轟と緑谷を見つめた。

氷結を繰り返す轟。
炎を使わないから霜が降りてきてしまっている。

それを指で弾いて防御を続ける緑谷。
その指は憂血して腫れ上がっているように見える。

恐らく、焦凍が氷結を出せなくなるまで続けるつもりだろう。

(緑谷くん、なんて無茶…。

焦凍も、もう本当に右は使う気ないんだ)
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