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【ヒロアカ/轟焦凍】私のヒーロー、君のヒーロー

第8章 すれちがい


「てめぇ…
なぁにが泥棒いるかもしれないから一緒に来てだぁ!!
自分の親帰ってくる時間とかわかんねぇのか!!」

ドアがカチャリ、となるのと同時に、部屋に勝己の怒鳴り声が響いた。

『いやほんと、ごめんなさい…。
私の親なかなか帰ってこないし、いつも急だから…』

「…チッ
でもまぁこれでたっぷりお仕置きが出来るな」
にやりと笑う勝己に、私は一歩後退りをする。

『な、何をするつもりでしょうか勝己様様…

あ!!私今日生理だからね!!』
じりじりと距離を詰められると、楓風は釘を刺した。

勝己はその意味を理解し、
「…さすがに親いるときに手ぇださねぇよアホ!!」
と叫んだ。

『あ、ですよね…』
(…ん??親いるときは??いなかったらしてたってこと??
まて、私まだ処女なんですけど…。)
『いやあのさ、勘違いされてたら嫌だから言うけど!!
わたし初体験まだなので!!
勝己はもう当たり前にしてるかもしれないけど、恋愛すらしたことない超純粋な乙女なんだからねっ!!』

「…あ"?…半分野郎とは」
『…ないよ、なにも。
お互い、色々いっぱいだったから。
私は最近はもう過去のこと自分の中で解決出来たから、彼氏欲しいなぁ、とは思うけど
焦凍はまだ今は出来ないんだろうな、って』
(きっといつかは焦凍に彼女が出来るときが…
あれ、何でこんなに心臓痛いんだろう)

「…お前、それわざといってんのか!?

…なわけねぇか、お前は超鈍感野郎だからな」
(彼氏欲しい、なんて自分に片想いしてるやつに対して言う言葉じゃねぇよ)

『みんなして私のこと鈍感鈍感って!!
そういえば焦凍にもよく言われてたな…』

「もっと自分に対する好意に気付けや!!」
なぜかキレだす勝己に一瞬疑問をもつものの、まぁいつものことか、なんて思ってしまうのだった。

『ないものには気付けないよっ!!
わたしのモテ期は小学校で終わったのきっと!!』

「楓風てめ!
ここに、いんだろがクソが!!!!」

またブチギレる勝己。
その内容を理解するのに、そんなに時間はかからなかった。

『…へ??』

「…っ、俺だって認めたくねぇわ!!
でも気付くと隣の席見ちまって、ずっと目で追ってるんだよ!!
なんかほっとけなくて危なっかしんだよてめぇは!!

っクソ…!!俺と付き合え、楓風…!」
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