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【ヒロアカ/轟焦凍】私のヒーロー、君のヒーロー

第5章 負けず嫌いと負けず嫌い


一方、お茶子は…。

「楓風ちゃん、さすが推薦ってかんじや…。
完璧すぎるんよ、努力してきたんやろなぁ」

と独り言を呟きながら歩いていた。
「~~~!!…~~~!!」
すると声がほのかに聞こえ、声のする方に静かに近付いて行く。
「楓風ちゃん!飯田くんおった!!
五階の真ん中のとこ!!」
小声で楓風に報告し、ちょうど陰になって飯田から隠れて見えないところへ移動した。

「…~~~~~、飯田家の名に恥じぬよう、敵になりきらなくては!!」

(なんかいっとる…)

「グフフフフ…!!俺はぁ、至極悪いぞぉお!!」

(真面目や!!!)

「ブハッ!!!」

飯田のあまりの真面目さと敵の台詞に思わず吹いてしまった麗日。
その音に気付いた飯田。

「…来たか、麗日くん!!
君対策で、このフロアのものは全部片付けた!!
抜かったな、ヒーロー!!」
麗日の個性は無重力化。
物がなければ浮かせて攻撃も出来ない。

「様に…なっとる!!」
(ごめん楓風ちゃん!!見つかるのがもうちょっとだけ後だったら…!!)


「ごめん、見つかってもうた!!今ジリジリと…」
<わかった!!もう少しだけ粘って、お茶子ちゃん…!!>

楓風の返事を聞いた麗日は、自分を浮かせて飯田を避けながら、どうにかして核の回収をしようと試みた。が…
(やっぱダメか、飯田くん早い!!
せめて捕まらないようにしないと、作戦通りにいかんくなってまう!!
楓風ちゃんが、爆豪くん相手に頑張ってるんやもん、私だって…!!)

『お待たせ、お茶子ちゃん!!』
すんでのところで楓風の登場。
(ひ、ヒーローや…)

「ごめんね、ヘマこいた!!
爆豪くんは!?」

『空気の壁いっぱい作ってきたから、壊されるまで…勝己くんだと1分くらいかなぁ、その間に終わらせよう!!』
楓風の個性は空気も操れるため、圧縮すれば壁も作れるのだ。
耐久性は高いが爆豪の攻撃力では数回の爆発で壊されてしまうだろう。

『飯田くん、お茶子ちゃん対策で物片したんだね!!
残念ながら…想定内だよ』

楓風は風を発生させられる個性。
物が多い場所は邪魔だったり、風で物が動いてしまい風を出しにくい。
『これで存分に風出せるよ、ありがとう!!』

「しまった…!!」
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