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【ヒロアカ/轟焦凍】私のヒーロー、君のヒーロー

第4章 友達


* * *

「おい!!このクソモブ女がぁ!!」
朝の8時。教室に、ハスキーな怒声が響いた。
その声の主はもちろん、爆豪である。
そしてその怒声を浴びているのは他でもない、楓風だ。

楓風は驚くと固まってしまう。
ドアを開けた状態のまま、固まって動かない。
しかし、脳内は変わらずフル回転、年中無休である。
(…え、なになになになに
怖いんですけど何事?クソモブ女って、私のこと?だよね?他にいないもんね。
私何したっけ、怖いし嫌いなタイプだろうから関わらないようにしようって昨日決めてそれから…
特に何も…し、てない、よ、ね
え、なんだろう存在自体気に入らない的な!?
私またいじめられる!?まぁ堂々と言ってくる辺りそこは吹っ切れてて好き!!でも怖いよ!?
ってか待て、まだ話したこと…ない…んだ
話したことない人に勝手に偏見押し付けたらダメ、だよね、うん!
よし、話してみよう、うん!!)
『…ん!?どうしたの爆豪く
「どうしたじゃねぇ、てめぇの個性教えろやクソが!!!」
「おいやめ」
「部外者は黙っとけ!!!」

(うおおおおやっぱヤバいやつじゃん、偏見もクソもなかった!!怖い!!

…でもまて、ビビってたらなんか私…
負けたみたいじゃん!!ダメだそれは!!)

『えっと、私の個性はエアロシューターって言って風力を操作する
「ハッ、やっぱ風使う奴かよ
俺は爆破で風出せんだ!!だからお前俺の劣化版だァ!!
推薦入学者もそんなんか、せいぜいくたばって死ね!!!」

楓風は、また固まった。
しかしそれはさっきまでとは全く違う。
ゴゴゴゴゴゴという効果音がつきそうな楓風の雰囲気に、爆豪を宥めたり、様子を見ていたクラスメイトは一歩、後退りした。

忘れてはいけない。彼女は、超がつく負けず嫌いである。

『…劣化版…??
爆豪くん、昨日私にことごとく負けまくってなかったっけ?
ブーメラン突き刺さってるよ大丈夫??』
「あ"ぁ"!?このクソモブ女が!!!」
『爆豪くんそれしか言えない感じ??
おーい語彙力ー、もつとがんばれぇ~』

わなわなと震え出す爆豪。
危険を感じたクラスメイトは必死に止めにかかった。

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