one piece of my Dream [ワンピース]
第6章 嫉妬
歌い終わったあとは、なんだかまだ楽しくて、
ふわふわした感じだった。
「いやぁ~。やっぱりしんちゃんの声はすごくイイですねぇ!!
しかも、この曲、私とても気に入りましたァ。
ヨホホホホ」
嬉しそうにブルックが言って、再びピアノへと座ると、
「……あの曲…歌わないんですか?…」
初めて聞かれたあの曲のメロディが奏でられる。
「……………」
今それを歌うと、泣いてしまいそぉ……
「しんちゃん?」
「……あっ、やめ−−−−−−……」
断ろうとした瞬間。
「なに?すごく綺麗な音楽ね。
また、しんが歌ってくれるの?」
ナミがピアノにもたれかかりながら、嬉しそうに言う。
「……あ、……うん…」
ブルックの奏でる音が、この歌詞が、
僕の心を締め付ける。
………キヨ……逢いたいよ…
少しずつ言葉に詰まる僕の歌に、
合わせるブルックの音が、
ゆっくりと消えていくように、
終わった。