one piece of my Dream [ワンピース]
第6章 嫉妬
誰を思って歌ったか…………
すごく切ないバラードは、僕の心を掻き乱す。
……惹かれるなんて、そんなこと、初めからわかってたんだ。
だって、
貴方にそっくりだから………
「……………………」
溢れた涙が視界をぼかす。
それがバレたくなくて、下を向き、再び鍵盤に手を置いた。
近くにいる仲間の遠くで聞こえる声が、
視線が、
僕に触れる度に、どうしようもない気持ちになる。
ゆっくりと歌い出した歌は、僕の大好きな歌。
いつもよりアップテンポに盛り上げて、だんだん楽しくなってくる。
間奏途中に、横に影ができる。
ブルックがバイオリンを持ち出して、僕の音に合わせてくる。
La La La~