第21章 21 ※荼毘
荼毘はそれを見て黙って私に近づき右手を頭の後ろに手を回し引き寄せるキスをした。
そして、左手で私の両足首元を触り一気に私の足を焼いた。あまりの痛さに声を上げたがその声は荼毘のキスにより外に漏れる事なく消えたしまった。涙がまたボタボタと流れ痛みに意識が遠のく。
「これで、足は役に立たないだろ…。逃がさない。そばにいろ…お前はオレの愛玩道具だ。全てがオレのものだ。お前がオレを選ぶまで痛みを与えるからな」
そう言った荼毘の姿が凄く怖かった…。愛され可愛がられ…従わなければ痛みを与えられ、飽きられれば死ぬ。彼と紡ぐ未来は私にとっては地獄としか思えなかった。今だけは、この男を見たくないそう思い目を閉じた。
誰か、早く助けて。
もう、痛くて
痛くて
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