第20章 20※荼毘
「喉の奥で苦しいよな」
「んっ…ぐぇ」
「なー、凛…オレのモノになれよ」
また、甘く優しい声で私を呼び口説くようなセリフを喋りながら喉の奥からモノを抜いてくれる。苦しくて咳き込む私を荼毘は私をベッドへと押し倒した。
矛盾の多い行動
私は、生きたい。
そう、願った結果が痛みと快楽の世界だなんて
こんなの狂ってる。
「痛かったよなァ」
そう言って私の腕にキスをする。お仕置きのように焼かれた腕は色が変わっててズキズキする。なのに荼毘は…優しい目で頬を撫でてくれる。その温度差がまた怖さを倍増させる
「…狂ってる…もう、お願い…帰して」
「狂ってるか…くくッ…ハハハ!!」
「…たすけてぇ…お願い……」
「さっきから、同じ事しかいってねぇなぁ、ならそんな口なら要らないよな…」
近く手に、口を焼かれるそう思い目に力を込め瞑る、しかし、痛みを感じる事は無く薄目を開ける。すると、荼毘はかぶり付くように私の唇にキスをする縫い目が時折触り、柔らかい皮膚と少しザラザラとした皮膚が何度も触れては離れ私の唇を楽しんでいた。
チュッチュと響くリップ音と先程の行為とは違う優しいキス。
最初こそ乱暴ななキスだったのに優しく触れるだけのキスになっていく…
「チュッ…ッ」
「敵じゃない、女すぐ従順になっていいよな。凛、お前の全部見せろよ」
押し倒された手を解放され、ベッドに座らされる。自分で脱げと言うことだろう…痛む手足を動かして座ったまま服を脱ぐ。どこまで脱ぐべきなのか分からずに白だったはずのワンピースを脱ぎ、下に着ていたキャミソールもぬぐ。けれど、ブラジャーとパンツだけは今から犯される事を肯定するようで脱ぐ事を躊躇ってしまう