第44章 ホークス オリジン
ホークス:オリジン1
寮に戻れば友人達に囲まれた
“ホークスがいた事”
“インターンの場所”
“limeのアイコン”
“ホークスのアクセサリー”
“雑誌のこと”
全てがホークスとの事だった。
けれど、泣いたであろう顔を見て何かを察したのかすぐに解放してくれた。
明日から始まるインターンに向けて荷物をまとめているとスマホが震えたlimeを開けば
ホークスからで
『明日は朝の電車に乗る?来る時は制服で出勤ね?駅まではサイドキックに行かせるから』
と業務的なlimeが来ていた。
電話をかけてもホークスは出なくて
ベッドで1人蹲る事しか出来なかった。
貰った雑誌を開けば私は頭部とよこ顔のみで…それでもホークスの楽しそうな顔に嬉しくなった。
また、ページをめくるとホークスのピン写真だった…その中の1枚に目が行く。
彼が今日見せた口元を覆い顔を赤らめる写真があって私は胸が締め付けられた。
「(…これ…私が三奈ちゃんと話している時の?)」
パサリと雑誌から小さな冊子が落ちる。
表紙には付箋がありカメラマンさんからのメッセージが書かれていた
“恋する少女の顔は見えないと勿体ないです…あなたの瞳なら鷹さえも打ち落とせます。ちなみにこの冊子ホークスの方にも入れてあります…付箋付けませんでしたが。また撮影させてください”
そんなメッセージが入っていた
幸せそうに笑う私とホークスの姿の写真が別刷りで冊子にされていて恥ずかしくなった。
相澤先生との件があって確かに涙をした。
恋心は涙と一緒に流してしまおう…
もう、迷わない。
私の心にはもうホークスしか居ないから。
好きじゃないと言われても
それでも、追いかけたい
この選択が、酷い過ちであったとしても
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