第42章 42
凛ちゃんと欲に塗れた生活から1週間がたった
日常に戻ればあの出来事が幻のように感じられる。
戻ってからはサイドキックに任せてばかりだった仕事を片付け、その片隅で公安から仰せつかった仕事をこなして居た
「ホークスさん!また、沢山のファンレターとプレゼント届いたんでここに置いておきますね」
「ん、ありがとう」
「…そう言えば、送り主がよく分からない荷物あったんで、それは、怖いんでこっちに置いておきますね…」
別の場所に置かれた荷物の送り主をみる
“”雄英に住む愛猫より“”
その文字に思わずフッと笑ってしまう
「誰か分かったんですか?」
「まーね、知り合いの手がかかる子猫だよ」
そう言って荷物を受け取りオフィスの自室へ入り扉を閉めた
包みを開ければ、彼女が“創造”したであろうゴーグルとヒーロースーツ一式…そして、あの甘い香りを振り撒く“いちごのボディーソープ”と手紙が入っていた。
“ゴーグル壊してごめんなさい。ヒーロースーツも入れておきます。言いつけ通り精度を上げてから作ったので使ってください。甘い匂いに惑わされないように入れておきますね?愛猫より”
その手紙に笑いがこみ上げてきた…
スーツを触れればの生地が今着ている物よりも優っている。ゴーグルも強度が増して顔にフィットする…これなら、彼女の家系が隠される理由も理解が出来た。完全に悪用される。
「忘れられないように、こんなもの送ってきて…本当、オレの事…大好きなんだね」
ボディーソープを1枚の剛翼に乗せて自宅に運ばせた…
すぐに会えない愛猫を思いながら、スマホを片手にまだ日差し厳しい空に飛び立った。
「ねぇ、今夜暇?」