第41章 41
ホークスの話はとても面白い、見聞が広くて情報が新しい、求められるサポート道具が何かを考えさせられるような話を聞いた…。
ピザを食べ終わりテレビをつける。エンデバーの事、オールマイトの事…そして、雄英の全寮制についてニュースが流れる。
「通っててこんな感想言うの変なんだけど雄英ってすごいね」
ビールの缶が机に置かれて、手を伸ばされ頬を撫でられる。テレビから突然ホークスの、名前が聞こえて振り返る
「ホークスだ!」
「あ、オレだ」
それはこの間の私が撮影した写真がトレンドに入り話題になっていた事だった。
「“この写真、今話題なの知ってますか?”」
「“私、ホークスって少しチャラい感じがしてファンではなかったんですけど…このホークス見たらファンになりそうです”」
アナウンサーが喋るその言葉に自分が撮影した写真でファンが増えそうと心の中でガッツポーズをした。
すると後ろから、手が伸びてきてぎゅーっと抱きしめられ耳元でホークスが喋る
「このアナウンサーさ…仕事で有った事あるんだよね、会った時はファンですって言ってたんだけどなー。彼女にしてくれってアピール凄かったし部屋連れ込まれるし…思ったより普通の子だよ?…凛ちゃんの方が全然可愛い」
ホークスはなんで他の女との事情を言うんだろう…今は聞きたく無い。
ホークスの周りには沢山の女の人が居て、私はその中の1人でしか無かったんだ…その事実が重い
「凛ちゃん、今聞きたく無いって思ってるでしょ?」
「そ、そんな事なッ…くはないかも」
「…凛ちゃんにオレはどう見える?…オレさ、ヒーローだけど普通のヒーローとは違って汚れてるだよね。凛ちゃんを初めて見たときに驚いたんだよね。月明かりに照らされてる姿を見て天使かと思ったよ。」
“天使”と呼ばれて恥ずかしくて笑ってしまう。けれど、冗談には思えない声色に顔がじわじわと熱くなる
「凛ちゃんが雄英で個性のためにどんな事をしてるか知ってる。神野での事も…それと、イ…相澤先生との事も。それでも、君は天使だ。その真っ白な羽をオレと交わるたびにオレが汚してる…」
その言葉の後、耳に舌を這わされる。突然の行動にひゃっと声をあげてしまう。