第37章 37 ※ホークス
逆も然りだった…
ここにオレが入らなければこの2人はいずれ結ばれていたのかもしれない…
その事実の中で、会ったばかりのオレが選ばれたと言う優越感が凄かった。
「(明日来るって言ってたよな…オレがいたらどんな顔するかな…楽しみだな、そういえば、匂わせって嫌われるんだっけ)」
そう考えると楽しくて口元が持ち上がってしまう。
気を失い寝ている凛ちゃんの手にオレの手を重ねて恋人つなぎをさせてパシャリと写真を撮影した。
その写真を使いlimeのアイコンを変えてあげた。
ついでに後ろの写真は昨日のパスケースとカチューシャにでも変えておくか…な。
そして、自分のスマホで自撮りをする。
横顔でニカッ挑発的に笑い視線だけカメラに向けて手が映るようにピースをして見せる。
オレのSNSのアイコンをその写真に変えた…両方の写真にいつも付けているアクセサリーをわざと写して。
凛ちゃんどんな顔するかな…
そう思っていると、通知が表示された…オレのSNS更新通知だった。
その健気さに思わず微笑んでしまった。
そして、凛ちゃんのスマホの電源を落とした。
「すいとーと」
そう耳元で囁いてあげても凛ちゃんには届くことはない…
いつか、ヒーローが暇になる世界になったら
ちゃんと言ってあげるからね。
それまで、君がオレを見限る事をしなければ