第36章 36 ※ホークス
鍵をかけたその場所で動けなかった。
仕事中に迷惑をかけてしまったこと、告白なんてしなければよかったのかなんて思っていた。
「さっきの話しする前に…オレ汗かいたからお風呂入っても良い?」
「う、うん…昨日は勝手に使ったよね?」
「そうだっけ?」
そう笑ってホークスは風呂場まで歩いて行った。確かに今日は暑かった…体はベタベタして気持ち悪い。ホークスが出たら私も入ろうそう思った。
フワリと剛翼が目の前を通りホークスの荷物とスエットを運んでいく。ここまで個性使いこなせるようになるまでホークスは努力したんだよなと思うと、やはり格好いいと思った。
お風呂に入るために下着を出そうと思いクローゼットからナイトショーツを出していると
「凛ちゃん…やっぱりあのボディソープ、オレには甘すぎるよ」
そう言ってホークスが後ろから声をかけてきて、慌てて下着の入ってる棚を閉める
「きゅ、急に入ってこないでよ!!」
「あ、ごめん…ちなみに、オレは赤が好きだよ?」
そう笑ってリビングにホークスは戻って行った。赤が好き…赤…頭の中でその言葉がぐるぐるして言われた通りに赤色の下着を手に取った時は自分でも馬鹿だなと思った。
いかにも期待しています見たいな雰囲気で自分が恥ずかしい。
風呂場へ行き洗い場への扉を潜るとボディソープの香りが充満していた。
ホークスが入った事実に恥ずかしくなったけれどそれを誤魔化すため急いで体や髪の毛を洗い、バッチリとメイクされた顔を綺麗に洗い流した。
ドライヤーで髪の毛を乾かし歯を磨きリビングに居るであろうホークスへ足を進めた。
「終わったよ」
「女の子はお風呂長いねー」
「今日は短いと思うけど」
そう言ってソファーに座るホークスの隣に腰を下ろした。