第5章 05
「…落ち着きなっ!!大丈夫だからっ…もう、あんな事起きないから」
「(怖かった?嬉しかった?わからない…わからないっ…けど、濡れていた…わからない)」
色々な感情が支配して涙を流しながら私は意識を手放した
目を覚ますとそこは私のためだけに用意された研究室のベットの上で
ふと、温もりを感じ隣を見るとそこには切島くんが手を握りながら寝ていた
その、寝顔を見ていたら可愛くて髪の毛を撫でていた。
切島くんとは1度だけした事が有る。とても優しくて個性を使うことを回避できないのかと言い続けてくれた。なのに、私は個性だからと簡単にしてしまった。それを考えると私はすごく汚い…ゾワゾワする…心が安定していない。なんでだろう。
怖かった?個性を使う?行為がすき?…個性を使わない行為と使う行為の何が違うの?
好きな人とするはずの行為?なら…私は?
頭がうまく回らない
思考がまとまらない
けれど、確かめたい
「んっ…あ!!神楽起きたんだな!!わりぃ…突然倒れてリカバリーガールが研究室の方がいいだろうって言うから…」
「ありがとう…」
「もう、大丈夫か?」
心配そうに私を見つめてくれる彼はどんな顔をするんだろう…
もう、欲しくてたまらない…
私の心は少しずつ蝕まれ始めていた