第27章 27
会議が終わり部屋を出た所で電話が震えた
画面を見ると塚内さんからだった。
空き教室へ入り通話ボタンを押す。
「今、彼女から事情を聞いてきたんですが…」
その声の落ち着きに不安を覚えた。
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怪我をしながら建物へと戻ってくる者、その場で動けず救助を待つ者
その中に、凛の姿を探したが見つかる事が無かった。
行方不明は2人
だが、名簿にすら載っていない参加者がいた事を思えば隠蔽をするしか無かった。
「あ、相澤先生…凛ちゃんは?」
芦戸に問われた。
後ろに立つ生徒たちの顔が爆豪を拐われた事実と、姿の見えない凛への悲しみと不安に溢れていた
「怪我をしていたようで先に病院に搬送された」
これ以上、不安を与えないように言った嘘が広がり安堵した声が聞こえた。
その中でも決して信じていないと視線をこちらに向ける生徒もいた
最悪は死。
凛が拐われた事を考えれば敵は個性を把握していた、なら殺される事はない。
けれど、助ける事、守る事が出来なかった自分に怒りを感じた…
それと同時に黒い感情が沸き上がった
殺されはしない
使われる可能性はある
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