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想像の種【R18 ヒロアカ】

第26章 26




「もっと早く助けられなくて…」
「私が悪いんです…生きる事に必死だったんです。殺されるのが怖かったんです」
「…怖かったろ?よく耐えたよ」
「私が悪いから…弱いから…。犯されたなんて言葉は使えないです…」

よく耐えたの、言葉に視界がボヤけた。
私は、犯されたと言う言葉は当てはまらいと考えていた。生きることを理由に快楽を楽しんでいた気もする

「生きるためだったんだから…」
「死んでいた方が良かったのかもしれない」
「そんな事言わないでくれ…」
「…荷物…私のですよね?」
「ああ…スマホと着替えだよ」
「ありがとうございます」
「神楽さん…」
「…塚内さん…この袋の中身くれた方にお礼を伝えておいてください」

塚内さんは少し黙り、微笑むと分かったと答えた。

「なんで、私じゃないと?」
「…塚内さん、警察の方ですよね?ならきっと、差し入れなんて買ったらおかしいですし…気を遣ってだとしたら、コンビニでなんて買わないですよね?そう考えたら、“急に”誰かに頼まれたのかなって…」
「ご明察」
「…忙しいですよね」
「そうだね…」

「私の事、A、Bクラスの人達にはなんて、言ってあるんですか?」

「…森の中で見つけて直ぐに病院に連れて行ったと…一部の子は納得してない顔してたよ」
「一部?」

「まぁ、爆豪くんは当たり前だよね。あと、緑谷くん、轟くん…かな」
「そしたら、私が説明しておきます。森で警察の方が来て救出してくれたって…」
「ありがとう…」
「爆豪くんには、ちゃんと話します」
「連れて行かれる君の姿を見ているかもしれないからね…神楽さん…もし、何かあったら私に言いなさい。」
「はい」

そう言って、塚内さんは入り口に戻ると扉を開けて外に出て行ってしまった。
カバンからスマホを取り出してlimeを起動する。心配する内容のメッセージが入っていたが開くことはせずに、トークを開きトントンとリズム良くメッセージを作り上げ、送信ボタンを押した。


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