第4章 04 ※モブ男
目を覚ますとそこは自室だった
なぜ、今になって初めての事を思い出したのか全く分からなかった…
けれど、私の体はその夢にさえも涎を垂らし
今にも個性を使わせろと言っているような気がした
ティッシュでさっと拭き取りカバンに教科書と着替えを詰め込み学校へと向かう
時間は過ぎ、クラスメイトと昼食を取るため食堂へと向かう足を早めた
私は特別待遇でなぜか無料でご飯を食べる事が出来た…それは、“何か”があり食べ逃しても対応をしてくれるという校長先生からの優しさだった
「…神楽課題できた?」
「うん…もう出来たよ」
オムライスを受け取り椅子に座る
友人は私の個性を知らない。クラスメイトにはこれからさきも私の個性を知られることはない…
「早すぎ…個性にあったサポート具って本当に難しくない?」
「そうかなぁ?…話を聞いて情報をまとめて何が足りないかを俯瞰して見ればいけるよ?」
「それが難しいんだよー!天才肌のアンタには絶対わからない悩みだよ」
1つ奥のテーブルでは絶対に私の話を聞いていて笑っている先輩がいた…
少し前に担当した人だ、けれどわざとサポーター具を壊したりと問題行動が目立ち始め私の担当から外すと担任から聞いた時には少しほっとした…。
けれど目の前にいる先輩は私にまだ執着があるのかとつぜん私の視界に入ってこようとする事があった…けれどこの日は違った…こちらを向いてニヤニヤと口パクをしてきた