第24章 24
「し、知らない…」
「そうだよね?もし、凛ちゃんがちゃんとお話しして居たらこんな結末迎えなかったんだろうな…もしかしたら、ハッピーエンドを迎えられたのかもしれない。ね?ヒーロー志望が敵になって凛ちゃんの情報をバラして脳無になるなんてそんな結末迎えないです。」
「…え?」
「私、あなたが嫌いです。誰とでもこんな事して汚いです。この行為は神聖なものなの…凛ちゃんのお顔はかーいーです。けど、全然かーいくない。弔くんは凛ちゃんの血を取ってこいと言ってました。けど、あなたの血なんてちゆうちゆうしたくないです」
「まって!!どう言う事!?せ、先輩になにしたのッ…」
「私達はなんにもしてないよ?凛ちゃんが悪いんだよ?」
そう言って彼女はベッドから降りてカウンターの上に置いたラジオを電源を入れて階段を降りていった。
この雰囲気に似合わないアップテンポな曲が間抜けに流れて居た。
もし、彼女が言ったことが本当で、“先輩”があの事件がきっかけで敵に落ちて居たとしたら、何かしらの情報網で荼毘が私の個性を知りえた事も理解が出来た。
荼毘が“材料がないと”と言う言葉も…点と点が徐々に線になる。線になる度に私は自分がその中心にいる事の事実に押し潰されそうになり
涙が止まらなくなってしまう。弱い私。人の人生を終わらせてしまった。
「どうしよう…私…先輩は私となんかと関わらなければ…」
ヒーローになれてたのにと言う言葉まで出かけてた
その、タイミングで酷く心を揺さぶる声がラジオから聞こえた。途切れ途切れのその音に涙が溢れた。
“ 私どもが…最悪の事態を避けるべく…判断しました”
「相澤せんせぇ…助けてよお…お願い、助けてヒーロー」