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許されざる恋【ヒロアカ】

第5章 05


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映画館へ行きチケットを購入をする。
見たかった映画は恋愛映画だった…。その映画はマンガの実写化でとても楽しみにしていたものだった。ポップコーンとジュースを手に入れて座席に座る。公開してから日が経っているせいかあまり人が居なかった。
映画が始まり私は食い入るように映画を見た。

『幼馴染の2人が恋をする。けれど、2人は自分たちが惹かれあっている事に気がつくことはなく別の恋人を作ってしまう。けれど、其の姿をお互い見ると心が苦しく好きだった事に後から気がついてしまう。素直になれない2人は大人になり再開をする…そして、やっと2人は結ばれ幸せになる』

そんなありきたりなシナリオだった。けど、私にはとても素敵な映画だった。

いつか焦凍に好きな人が出来ても私はこの感情を伝えることなくずっと心に秘めていようと思っていた。

この映画の主人公達が結ばれ幸せになった結末が本当に羨ましいし…自分ももしかしたらなんて甘い事を考えるけど、私は焦凍が幸せなら自分の幸せなんて考えもしなかった。
もし、大人になって焦凍が他の誰かと結婚をして幸せになっていても私は近くで焦凍の笑顔が見れていればそれで良かった。
だって、私には隣に並ぶ資格がないから…。

そんな事を考えていたら映画の途中でボロボロと涙がこぼれてきてしまった。
鼻をすする音が恥ずかしいが映画の感動のシーンと重なったのか泣いているのは私だけではなかった。
映画が終わり見ていた人は立ち上がり帰り始めた。私も帰ろうと立ち上がり出口へ向う。
真っ赤になった目と鼻が恥ずかしくて俯きながら化粧室へと足を向けた。


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