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平等な死などない【ワンピース】

第9章 新規海兵育成記


「聞いたか?ここを海軍船が通るって話だぞ」
「そういや一年前も来てロジャー海賊団と激突したって話しあったな」
「俺達の邪魔をするなら消す迄だ。だがその前に相手の戦力を測る必要がある」

とある海賊船のとある部屋。三人の男は地図を見ながら想定される海軍船との激突に備え会議をしていた。遭遇しない方が良い事であることは三人とも分かっているが、彼らの掲げる旗と名前は海軍の中では知らぬ物は居ないほどのもの。会えば戦闘は避けられない

「にしても、最近ママがイライラしてるよな。どうしたんだ?」
「ペロス兄に聞いてもはぐらかされる。相当な内容なんだろう」
「早く落ち着くといいんだけどな。そろそろママの誕生日だし」

そう話しつつ会議を進めていく三人は後に、彼らの母が怒る理由を身をもって知ることになるとは思ってもいない

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海軍船が新世界に突入し、一定の期間が過ぎた頃。目的の島へ渡航し後は帰還のみとなった新兵たちは長い間船の上で生活し、少しばかり疲弊した様子で船の掃除や日々の仕事をこなしていた

クマラもその例に漏れず、ロジャー海賊団での船掃除の体感が抜けていないのか新兵に混ざり甲板掃除を行っている

「クマラさん、貴方まで掃除に加わらなくてもいいんですよ?」
「船の中で何もせずじっとしているよりはマシだ」
「……はぁ」

どこかガープの様なところがある人だとため息を吐いたセンゴクは、生半可な掃除は船の沈没も視野に入れろと新兵に忠告し報告書を書きに自室に戻った。それを見送ったクマラは、より一層掃除に力を込め始める

それを見ていたクザンは、変な人だと思いつつも見張りに怒られる訳にはいかないので掃除に集中する。しっかり整備同然の掃除を終えたあとは、数名の海を見張る者と中に戻り他の仕事へ務めるもので別れた
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