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平等な死などない【ワンピース】

第9章 新規海兵育成記


遠征当日。クザンが望んだ天候とは反し空は雲ひとつない晴天でサンサンと太陽が地上を照らし続けている。遠征に引率する大将センゴクは稀に見る晴天だと少し楽しそうだ

無論、今回の教官引率者はクマラ。海軍上層部の引率者はセンゴクとガープ、おつるで少し議論になったそうだが問題児が居ることをセンゴクが諭し、何かあった時のためにと選ばれた。新兵現状を把握した者勝ちである

「にしても一年前と同じく新世界か。俺は新世界に縁があるらしい」
「……ロジャー海賊団にだけは遠征で会いたくありませんね」

一年前の惨劇の事を思い浮かべたセンゴクはどうかあいつらにだけはと頭を抱える。遠征には甲板の様子を録画し、戦闘になった際の記録を残すことが義務づけられているためその時の戦闘も持ち帰られ、会議にて鑑賞会になった為その惨劇はセンゴクにも知られている

ロジャーは暴れに暴れまくり、ガープもそれを相手するので手がいっぱいいっぱい。副船長のレイリーが今までに見た事のないような殺意の眼差しで海兵に剣を向け、その他のロジャー海賊団の船員たちも暴走状態でまさに惨劇

クマラも流れ的に血を流すことになったことを思い出し、必ず無事に生還させると兜の緒を締めセンゴクは海軍船に乗り込んだ。クマラもそれに続き乗り込む中、クザンは嫌だ嫌だと言いつつ同期に引っ張られて乗り込まされる

「よりにもよってあんたの指揮下っすか」
「なんだ、そんなに嫌か?」
「そういう訳じゃないっすけど……」

下手な事は言えないと言葉を選ぶクザンに、なんで怯えられているのか分からないクマラは首を傾げる。でもまぁそういう兵は珍しくないとクマラは帽子を深く被り直し船の中を巡回しに向かった
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