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平等な死などない【ワンピース】

第6章 親友


ロジャーは頗る寝相が悪い。本人が意識せず行っていることが大半の為、船員の中で止められるのは副船長のシルバーズ・レイリーのみであると噂されていた。ロジャー本人も、何度も肉団子を見れば自分のやったことくらい分かるので、大切な仲間とは絶対同じ部屋に寝ないと誓っている

そんな中、無事生還出来たクマラで船員達の話の話題は盛り上がっていた。同じベッドで朝を迎えたのはロジャーやクマラ、その話を聞いたレイリーしか知らぬ事ではあるが、あの魔の部屋から生還したと話題ができるのは彼らにとって当然である

「クマラ!正式に俺の仲間になれよ!」
「やだ」
「なんでだよー!お前から船に乗りたいって言ってきたんだろ!」
「お前が俺の血を受け入れられて理由を見つける為だ!それ以外は望んでない」

朝起きたら目の前でスヤスヤと眠っているクマラを見て、初めて生還者が出たと大盛り上がりしたのは誰でもない、ゴール・D・ロジャー本人。寝惚けた自分は何をするかも分からないのに、無事所か無傷で自分と同じベッドに寝てるのは余りにも感慨深かったのだろう

無傷で生還=なにか強い所がある=仲間になったら楽しい事になりそう。ロジャーらしい考えが朝から構成され、昼時となった今でもクマラをあの手この手で仲間に入れようと必死になっていた

こんな事になるんなら探究心を抑えるべきだったと頭を抱えつつ、それでもやはり自分の事でもあるので引けないクマラ。同じ血液型ではないロジャーがどうして適応できたのか、どうして咳き込むだけで何ともないのかこれから理解していきたいのだ

だが、それだけのために家族との時間を作れなくなるであろう海賊団への入団はリスクがあった。強いて言うならば、リンリン達との海賊としての決別が、クマラにとっての一番のリスクである

頑なにロジャー海賊団に入る気配のないクマラを見て、船員やレイリー達は諦めろと口にするも、ロジャーは引かない。クマラも引けぬ為しばらくクマラとロジャーの仲間になるならない論争は続くのであった
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