第3章 若き四人の海兵
新陳代謝を上げ、身体の回復能力を通常の数倍に上げる為熱も上がったのだと分かったあと、ゼファーも落ち着きを取り戻し安定期に入った為今度こそとクマラは去ろうとする。それを必死に止めるのはセンゴクとガープで、ガープは単純に気に入った。センゴクは少し複雑な感情が芽生えてしまったが為の行動だ
「二人とも、みっともないったらありゃしないよ!」
「おつるちゃんそう言うなよー。俺こいつ気に入ったんだ、センゴクだって認めてくれたし」
「はぁ……あんたはともかく、センゴクまでこうなったら私も止められないじゃないか」
面目なさそうにクマラの身体に抱きつくセンゴクを他所に、2人の間に収まっているクマラは複雑そうな表情で逃げようとしている。若い二人の力が妙に強く、抜け出せないでいるが
どうしたら抜け出せるかと考えていると、海軍船から一人の男が降りてきた。身体中には包帯を巻かれてあるが、特に重症ではなさそうな歩き方。その姿を見てガープは嬉しそうに笑みを浮かべる
「ゼファ~!意識戻ったんだな!」
「あぁ、お陰様でな。……感謝する」
「別にどうでもいいから離せよ」
「やだ!!!!!!」
感謝など口先では何回でも言えるんだぞと言いたげに身体を前に進めようとするクマラだが、センゴクとガープの腕力は凄まじく一向に前進する事が出来ず、あろう事かズルズルと海軍船に近づく始末。どうした物かと悩むクマラに、小さな影が近づいた
「お兄ちゃん!」
「?」
その影の正体は、先程クマラが助けた人質として囚われていた少年。どうやら救出後薄ら顔を見ていた様で、クマラの顔を見るや否や勢いよく突進してきた
だがしかし、両側にはクマラを拘束するセンゴクとガープが居る。それを見た少年は怒りを隠せぬ様子で1番近かったガープに飛び蹴りをくらわした
「いって!」
「お兄ちゃんに何するんだ!この!この!」
一度たすけただけの少年に庇われ、少しだけ複雑な気持ちになったクマラはやめなさいと少年を抱き上げる。その少年はすぐに気分を良くし、クマラの身体に力強く抱き着いた