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平等な死などない【ワンピース】

第13章 出会いと別れのログ


ロジャー海賊団と白ひげ海賊団の戦いは三日三晩続き、奪い奪われを続けていくうちに何故かその方向性は予想せぬものへと変わった。それを目にするクマラもそれに少し巻き込まれている状態にある

「お前のそのマントカッコイイなぁ!これと交換しねぇか?」
「せんわ」

奪い合う戦いは、戦いを共にしぶつかり合って心が通じた結果プレゼント交換と化していた。対等な物々交換からなるそれはクマラにも該当し、白ひげ海賊団の面々から物々交換の声を頻繁にかけられる

「お疲れ様、クマラ。ロジャーが拗ねてたぞ」
「どうしろって言うんだよあんなの」

人の波から逃げてきたクマラは、観望者側へと回り込みレイリーの横に座り込む。自分の傍に来てくれた事が嬉しく思いつつ、それを悟られずにレイリーは笑顔でロジャーを話題にだし紛らわせた

対し、ロジャーは白ひげと酒を飲んで愉快痛快といった様子で拗ねている様子ではない。レイリーの咄嗟の嘘だったことがわかるが、クマラはロジャーの方に目を向けていない為それはわからなかった

「にしてもお前は本当に人気だ。見ろ、相手のあの子供。お前に釘付けになっている」
「?」

休憩に水を飲んでいたクマラにレイリーが話題にした子供の場所を教えると、確かにその子供はジッと何かを手にしてクマラを見つめている。クマラと目が合うとアワアワと慌てた様子ですぐに目を逸らした

レイリーはわかり易いなと笑いつつ、なにか交換してやったらどうだと話をもちかける。先程その波から逃げてきたばかりのクマラには少し億劫に感じられるが、子供相手ということもあって無下にできずなにか交換出来るものを自分の船に探しに立ち上がった

「クマラさんどこ行くんだ?」
「俺達がついていこうか!」
「俺の船に戻るだけだ、お前たちは残ってていい」

クマラが輪から抜けようとするのを見逃さなかったシャンクスとバギーは、クマラが残る選択肢を与えたにも関わらず平然とした顔で着いてくる。端からそばに居るつもりであったことにクマラは気付きどうしようもない子達だと頭をわしゃわしゃと撫回した
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