第2章 雪と桜色
「天くん、待って…っ、」
「待たないよ。僕だって結構我慢したし。」
「け、ケーキ!とけちゃう…」
「大丈夫、保冷剤あるから」
用意周到…
「ベッドまで運んであげる」
「え、わぁ!」
ひょい、と軽々持ち上げられ、お姫様抱っこをされる。
「は、恥ずかしいよ」
「僕も初めてだから大丈夫」
そういう問題じゃなくて!!
いつの間にかベッドで上に運ばれて、私の上に天くんが覆い被さっていた。
「天くん…」
「ん?」
「や、優しく…してください…」
「もちろん」
優しく微笑まれて、ドキン、と胸が高鳴る。
ああ、私、
今からこの人に、抱かれるんだ。
「せめて、赤ちゃん電気にしてください…」
「うん、いいよ」
少し暗くなって、ちょうどよくなった。
「ふふ」
「どうしたの?」
「…独占欲の塊だなって」
「え?」
つつ…と指でお腹らへんを撫でられて、ぴくりと身体が跳ねる。
「桜色のワンピースに、桜色の石がはめ込まれたネックレス…。僕に抱きしめられてるみたいだね」
「え、あ、んぅ…」
私が何か言う前に、天くんの唇で止められた。
「ん、ふ…」
「ん……ね、僕のこと、好き?」
キスの合間にそう聞かれ、思ったように声が出せない。
「ん、す、きぃ」
「よかった、ん、」
ちゅ、ちゅ、と口づけの音が響く。
恥ずかしいけど、そんなことも気にならないくらい、気持ちいい。
「ふ、あ…!」
さわさわと優しく胸を撫でられ、また身体が跳ねる。
「ふ…かわいい」
ワンピース脱がせるから、と言われ、身体を少し浮かせる。
「下着もかわいい。ていうかエロい」
「うぅ…て、天くんも脱いでよ」
「じゃあ、脱がせてくれる?」
「…うん」
薄ピンクのニットを脱がせると、白いシャツが現れた。
「ほら、これも」
「…ぅ、」
少し手を震わせながら、ゆっくりとボタンをとっていく。
その度に少しずつ見えてくる天くんの程よい筋肉。
「…シャツ、脱がすよ」
「うん」
ゆっくり、ゆっくりとシャツを脱がすと、美しい上半身が現れた。
「…綺麗」
「そう?の方が綺麗だと思うけど」
「それはー…んん、」