第10章 こわい夢
さくっ
(優しい味。)
「シグマさん寝れてますか?」
「えっ··眠れてるよ」
「何だか目の下にクマがありますから。いくら化粧品で隠していても中身は隠せらんないんです。」
「······」
「あっ、私ったら···すみません」
「あの···」
「はい」
「今日の夜···」
「······」
「いや、なんでもない。」
キュッ
「シグマさん。今日の夜お暇でしたら」
ーーーーー·····
ガチャ
「すみません、部屋が散らかってまして」
きらきら
「いや全然綺麗だよ」
ふわっ
「よかった。今日はゆっくり休んでください」
「いいのかい?、女性の部屋に私がいて」
「今日は私のワガママでシグマさんが来てくれた。それでいいんですよ」
「···君は優しいんだね」