第13章 恋のおとがした

「あの子はこの先も"人間"として生きたいだろうし」

「でも最初の頃より人間臭さは無くなりましたが」

けろり
「私の力で消してるからね｡あの子は毎日私達のお参りをしてくれるからね」

「そうですか(そう言えば···)」

◆◆◆


『シグマさんは分かりやすくて有難いです』

『そうかな？』

『はい！』

『···っ､天音はさ···神様達と暮らしてるけど··怖くないのかい？』

『最初はびっくりしました』

『····っ』

『でも』

『でも？』

にこっ
『私は生まれた時から家族と一緒に地を守ってくれた神様にお祈りした事に悔いはありません』

『優しいんだね··天音は』

『優しくありませんよ··むしろ､いいえ何でもありません！』

『そうか···』