第3章 漢ローの冒険記 よみがえる走馬灯
そしてふと考える。
ももが何も覚えていないなら、俺の気持ちを今伝える必要があるのかどうか。
日を改めて伝えた方が良いのではないかと。
ももの性格上、事細かに昨日の状況を説明したら、自分と恋人になるという考えが起きないかもしれないと思った。
”セフレの仲間入り”
それだけは絶対に避けなければいけない道だ。
とはいうものの、おそらく今のももは俺に恋愛感情を抱いているようには見えない。
(自分で言っていて少しヘコんだ…)
やはり昨日のうちに想いを伝えた方が良かったのではないか。
どうすれば良いのかまとまった考えも浮かばず、ももを自宅まで送り届け現在に至ったのだ。
「…何やってんだ俺は」
ももが俺を選ぶ確信がなかったため、自分の気持ちを伝えることが出来なかった。
確信なんて、今まで気にしたこともない。
俺がそういう風に言えば、周りの女は大抵喜んだ。
だがももはどうだ。
半ば無理矢理抱いたうえに、”セフレ”というフラグが彼女の中で経っている。
「どうすりゃ良いんだ…」
寝たり起きたりを繰り返していると、スマホのラインが届く音が妙に耳についた。