第7章 出会い~俺は認めない~
-その日の午後-
「今年の訓練兵はどんな子達か楽しみだな。」
調査兵団団長エルヴィン・スミスは笑った。
「巨人に興味がある子とかいないかなあ?いてくれたらうれしいなあ!」
分隊長ハンジ・ゾエは楽しみすぎて、飛び跳ねている。
「うるせえぞ、ハンジ。そんな奴、いねえだろ。いた年なんて一度も無かったろ。」
兵士長のリヴァイはハンジを睨んだ。
「君たち、落ち着きなさい。もう着いたぞ。」
エルヴィンは2人をなだめた。
そして、三人は何人かの部下をつれて訓練所に入った。
「ねえねえ!ここからは別行動でいいよね?!ね!」
ハンジははしゃぎながらエルヴィンに聞いた。
「かまわない。リヴァイ、お前も別行動でいいぞ。」
リヴァイは頷くと、立体起動の訓練場へ向かった。
「ほう・・・。広い訓練場だな。」
リヴァイは感心して辺りを見渡した。
今年は逸材が2人もいると聞いたが・・・。
実力を見ておきたい。
リヴァイは森で訓練している訓練兵達を見て回った。
リヴァイに気づいた訓練兵達は皆敬礼した。
その中に赤いマフラーをした体格の良い少女を見つけた。
「おい、お前。首席卒業か?」
ミカサはなぜわかったのというよう驚いた。
「!!・・・はい。そうです。」
「首席は二人いると聞いたが、もう一人はどんな奴だ?」
「こげ茶色の髪の毛で二つ結びをしています。雰囲気は少し暗くて・・・「命」を大切にしていません。実力は確かなものですが・・・。」
「そうか・・・。教えてくれたこと、感謝する。」
そう言って、リヴァイはその場を去った。
「命」を大切にしない奴か。
・・・誰かが守ってやらないといけない。
生きる意味を教えてやらないといけない。