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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第3章 【WelcomeToTheVillains'World】後編


バコン!!!!


ユウ
「ギャーーーー!?!?」


エース
「嘘だろ!?あんだけの重しを全部押し退けて追っかけてきた!」


怪物は、物凄い速さで私達の後を追う。


顔のない怪物
「ウウ…ウウウッ…!」


デュース
「くそ、このままじゃ追いつかれるっ……!」


ユウ
「でもアイツ、だいぶ弱ってるよ!」


今なら倒せる……そう言いかけて、私は口を閉じた。


また、グリム達にだけ戦わせるの……?


ガッ


ユウ
「うわっ!」


考え事をしながら走ったことで、私は木の根に足を引っ掛けてしまった。


ズベシャッ


ユウ
「ぎゃっぶ!!」


グリム
「ユウが転けたんだゾ!」


エース/デュース
「!?」


やらかした……!!


顔のない怪物
「イジ……カエセェエ……ッ!!」


アイツに追いつかれる……


ユウ
「グリム!パス!」


グリム
「ふなっ!?」


転んだままの体勢で、ポケットから魔法石を取り出し、グリムに向けて投げた。


グリムは慌てたけど、なんとかキャッチする。


ユウ
「3人とも先に行ってて!!」


こうなったら私一人でアイツを引きつけて、グリム達を先に逃がすっきゃない!


私は、地面に手をついて立ち上がった。


その時、私の横を……エースとデュースが通り抜けた。


ユウ
「え!?」


私は驚いて目を見開く。


エース
「あーっ、もぉ!やったろーじゃん!」


デュース
「ユウは後ろに下がってろ!」


ユウ
「な、何で……」


グリムも私の足元を通り抜けて、アイツの前へ向かった。


グリム
「パスなんだゾ」


ユウ
「っと!」


通り抜け様に魔法石を投げ返された。


私はそれを手に、呆然と3人の背中を見る。


ユウ
「先に行ってって言ったのに……」


3人とも戻って来ちゃったんだ……


エース
「チビんじゃねーぞ、真面目クン!」


デュース
「お前こそ!」


グリム
「オレ様の真の力、見せてやるんだゾ!」


私は、ギュッと魔法石を握り締めた。


ユウ
「………」


また、グリム達にだけ戦わせるの……?


でも……私に、何ができるというのか。


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