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【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!

第9章 【荒野の反逆者】中編


ユウ
「リドルくん!」


その手を掴んで、私はリドルくんを引き止めた。


リドル
「ユウ?何か……」


ユウ
「犯人が狙ったのはトレイ先輩じゃなくてリドルくんだったなら、リドルくんをまた狙う可能性だってある!」


リドル
「!」


ユウ
「だから、油断しないで。ちゃんと気を付けてね。……リドルくんまで怪我することになったら、僕はっ」


ポン


慌てて話す私の頭に、リドルくんが軽く手を置いた。


リドル
「キミに言われなくても、ボクは警戒を怠ったりしないよ」


ユウ
「あ……」


言い返されて、私はハッとして口元を押さえる。


そうだよね……


ユウ
「ご、ごめん」


私なんかが心配する必要なんてなかった……寧ろ失礼だったかな……


リドル
「どうして謝るの?」


ユウ
「え?」


顔を上げると、リドルくんと目が合った。


優しく微笑むその表情に、私は今更彼との距離の近さに気付いて、ドキリとする。


リドル
「ボクを心配してくれて、ありがとう」


リドルくんが、私の頭を撫でた。


少し手つきがこわごわとしてることから、撫でるという行為にあまり慣れてないんだろうと察する。


それでも、私の顔を赤くさせるには充分だった。


リドル
「でも、心配は要らないよ。さっきも言ったけれど、ボクは警戒を怠らないし……寧ろ、また犯人がボクを狙ってきたなら、必ず捕まえてやるからね」


ユウ
「おお、すごい強気」


本当に、カッコイイ人だなぁ……


ユウ
「確かに、その場合は犯人の心配をした方が良いのかも」


私が冗談交じりに言うと、リドルくんは口元に手を当ててクスクスと笑った。


笑うと、カッコイイじゃなくて可愛いなんだよね……


リドル
「それじゃあ、ボクはもう行くよ」


ユウ
「うん。引き止めてごめん。また明日!」


お互いに手を振り合って、リドルくんが再度歩き出す。


私はその背中をもう一度見送ってから、グリムたちの方に戻った。


ユウ
「……あ。」


私だけフロイド先輩から隠れさせられた理由も聞こうと思ってたのに……また忘れてた。


まぁ、また今度でいっか!


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