【TWISTED-WONDERLAND】夢物語ヒロイン!
第8章 【荒野の反逆者】前編
エースとデュースの動機についてはツッコミたいところだけど、調査を手伝って貰えるのは有り難いよね。
ユウ
「みんな、ありがとう」
私とグリムじゃ、出来ることに限界があるし……
ユウ
「僕……絶対に犯人を捕まえたい。みんなが真剣に挑む大会で、こんな卑怯な真似をする犯人を許せない。絶対に、思い通りにさせたくない」
エース
「真面目だね〜。ま、気持ちは分からなくもねーけど」
まぁ、オンボロ寮の大会出場っていう不純な動機もあるんだけど……
リドル
「それで、話は戻るけど。犯人を捕まえるためには、こちらが先手を打つしかないと思う」
グリム
「先手を打つったって、どうするんだゾ?」
リドル
「例えば、次に狙われそうな生徒に当たりをつけて、ボクらでこっそり警護する。事件が起こったら、すみやかに生徒を保護。そして周囲の探索と犯人の追跡を行う」
ユウ
「つまり、張り込み作戦?」
ケイト
「ユウちゃん、正解!」
私は情報収集から犯人をひたすら探してくつもりだったけど、リドルくんの作戦の方がずっと手っ取り早い。
トレイ先輩の怪我からすぐに情報収集、作戦立てまで出来るなんて、リドルくんはやっぱり凄いな〜。
ケイト
「実は、選手候補の中でも『コイツは狙われそう!』って生徒何人かにもう目をつけてあるんだ〜」
ユウ
「え、もうですか!?」
ケイト
「うん♪マジカメのメッセで情報共有するから、グループ作るね。グループ専用のアルバム、見ておいて」
エースとデュースが、それぞれスマホを取り出して確認する。
私も、2人の画面を覗かせてもらった。
デュース
「ダイヤモンド先輩、これ、スゴい情報量っすね」
ケイト
「まーね♪」
名前に所属に部活動に主な行動範囲まで……ケイト先輩の情報収集能力すごっ!!
ケイト
「今日はもう遅いから、明日。ターゲット候補を見に行ってみよっか」
ユウ
「はい!」
リドルくんとケイト先輩のお陰で、犯人探しへの道筋が明確になった。
犯人の思い通りにさせないためにも、この作戦を成功させなくちゃ……
グリム
「オレ様たちで犯人を捕まえてやるんだゾ!」
ユウ
「うん!」
私たちは固く決意して、頷き合った。