第8章 *先輩サウザント*
ケイト『いいなー、ねぇユウちゃん。オレも行っていい?』
『『ダメです/お前はダーメ』』
ケイト『ちぇ~。まさかの二人同時に拒否られるとか、さげぽよ』
トレイ『じゃあ、ユウ。うちのが二人も邪魔して悪いが、明日までよろしくな』
ユウ『分かりました。レイラは大丈夫?』
『ん...賑やかなの好き』
エース『(ま、元々今日はオレと一緒に寝る約束してるから、確実に泊まる気だったんだけど)明日は"何でもない日"のパーティー、絶対この首輪を取ってもらうからな!見てろよ、寮長』
そしてこの夜、どこかでポタッと2適、心を蝕んだ
エース『あぁ~っとちょいとストップ!』
ユウ『ん?どうしたの?』
エース『悪いけど、先戻っててくんね?オレとレイラ、これから寄るところあってさ』
『忘れてた....』
エース『いやオマエの事だろ忘れんなよ』
ユウ『何かあったの?』
エース『えっと...あ~何から話せばいいんだ?』
『帰ってきたらちゃんと話す』
ユウ『....分かったよ。くれぐれも、』
エース『"遅くならないように"だろ?』
ユウ『うん。じゃあエース、レイラをお願いね』
エース『おう』
廊下
エース『トレイ先輩の言うとおりやっぱ過保護なのかなぁ』
『でも心配してくれるの嬉しい。エース、ありがと着いてきてくれて』
エース『いや、オレの問題にもなりつつあるし、それ言ったら全員か...ま、なんにせよこんな時間にオマエ1人で歩かせられねぇし』
校舎内は電気がまだ付いているとはいえ、時間も遅い学校内で二人は当たり前かのように手を繋ぎながらある場所へと向かっていた
『先生、まだいるかな?』
エース『えっと、確か薬学研究室...的な所はこの上だった気がする。確かめてみねぇことには分かんないけど、まだいると思うよ?』
『今日は補習の日、らしいから』
階段を上った先で薬の香りが僅かに鼻孔を擽る。恐らくここだろう、と大きなドアの前で立ち止まった
『ちょっと緊張』
エース『分かる』
恐る恐るドアを軽くノックすると、中から"入れ"と低い声が聞こえた