第68章 *終曲ポムフィオーレ*
〔レイラ〕
あの舞台で感じたモヤモヤは、目が覚めてからも続いてて..だからどうしても確かめないといけない気がした
狩人さんは..
ルーク『1票差だったことについてだね』
『ん...違ってたらごめん』
狩人さんは..
『もしかして狩人さん、あの時の投票...』
ヴィルさんを...私たちを..
『ロイヤルソードアカデミーに..いれた、の..?』
裏切ったりしてないって...
ルーク『....そうだよ、兎の君。あの1票差の決着は、私がつけたものだ。正直に言おう、私はロイヤルソードアカデミーに入れたよ』
バキッて...どこかで壊れる音がした
『...ど、して..?そんな、こと..』
体が震える..声も上手く出ない..
胸がまた痛みだした..頭も痛い...
ルーク『ある人との約束だ、包み隠さず話そう。私がそうしたのは、ネージュくんたちのパフォーマンスが"今、この時、世界で1番美しい"と思ったからさ』
『ぇ....』
ルーク『彼は心から自分の力、そして仲間の力を信じて歌い、踊っていた。私はその姿を見て、そう思ったんだよ』
『そ、んなの...だって、1番良かったのは..輝いてたのは、こっち、だよ?狩人さんだって..そう、思った..でしょ?』
ルーク『そう思うべきなんだんだろうね。だけど、私は自分の心を偽ることができなかった』
なに、言って....
誰が見ても1番輝いてたのは、"美しかった"のは..ヴィルさんたちだったのに..
どうして?どうして?どうして?
どこかでピシピシと亀裂の入る音がした
ルーク『それにね、私は己を信じる強さ、誇りこそが、世界で1番の美しさ(パワー)だと思っている。けれど、ヴィルは自分の力を信じることができなかった』
『だから、あっちに投票したの..?』
ルーク『ウィ』
『だから、ヴィルさんたちを裏切ったんだね』