第64章 *開幕ボルテージ*
『...オーロラさん、雷さん』
シルバー『?..まさか、俺たちのことか?』
セベク『どっちがどっちなのだ?』
シルバー『お前は完全に"雷さん"の方だろうな。ということは俺がオーロラか』
『...お仕事、頑張って』
『『....』』
リドル『行くよ』
『ん』
今度こそレイラの手を引くと、出来るだけ人混みを避けるようにその場を後にした
シルバー『あれが噂の女子生徒。噂通りの顔立ちの良さだ。それに、綺麗な笑顔だった』
セベク『そうだな....っ、馬鹿者っ!!そんなことよりこの賑わいを何とかするぞ!!』
シルバー『ああ、分かってる』
ナイトレイヴンカレッジ・メインストリート
リドル『東校舎は、体育館にあるブルーステージと、運動場にあるレッドステージで発表を行う部活の控え室になっている。我が校だけでなく、他校の生徒もそこを利用するんだ』
グリム『おお。じゃあVDCに出るやつらもそこに集まるのか?』
リドル『いいや。コロシアムには楽屋施設があるから、VDCの出場者はそちらだね』
トレイ『今年はロイヤルソードアカデミーの生徒も大勢参加してる。こまめに巡回が必要そうだな。そうでなくてもうちの学園は血の気が多くて、喧嘩っ早いやつが多いのに..』
『そういえば、ここの人、ロイヤルソードアカデミーの人に凄くやな顔してたね』
トレイ『そう。ライバル校の生徒がいるとなれば..』
『....!トレイさん、あれ..』
突然、レイラの耳に揉めるような声が聞こえてきた。声の方を見ると、そこには白い制服に身を包んだ小さな少年たちを囲むように、ナイトレイヴンカレッジの生徒たちが立ち塞がっていた
トレイ『やれやれ、言った側からこれか..』
リドル『校内での私闘は、評決を取るまでもなく有罪だ。すみやかに鎮圧する!』
リドルは懐からマジカルペンを取り出すと、今にも少年たちに襲いかかりそうな生徒たちに向かって、ユニーク魔法を放った
リドル『首をはねろ!(オフ・ウィズ・ユアヘッド!)』