第61章 *苦悩シャウト*
ユウ『よし、メチャメチャ不服だけどジャミル先輩にレイラを預けてあげます』
ジャミル『物凄く上から目線だなおい』
ユウ『手出したらその毛、引き千切りますからね』
ジャミル『やめろ』
散々暴れたからか、幾分か落ち着いた様子で立ち上がると、レイラの頬と唇にそれぞれキスをした
ユウ『レイラ、何かされそうになったらすぐ戻っておいで。それか魔法で吹き飛ばして良いからね』
『分かった』
ジャミル『...』
グリム『解決したなら部屋戻ろーぜ。オレ様疲れてもう眠いんだゾ』
ジャミル『それもそうだな。じゃあレイラ、行くぞ』
『ん。みんなおやすみなさい』
『『『おやすみ』』』
ユウとエーデュースコンビは不服そうに返事をすると、各々の部屋へと戻っていった
そんな中、エペルは戻る前にレイラをふと呼び止めた
エペル『レイラチャン』
『どしたの林檎くん』
エペル『僕からもお礼を言わせて。君の行動や言葉で今回デュースクンと僕も道が見えたんだ。ありがとう』
『私は何もしてないよ。二人が似てるからお話すれば良いかなって思っただけ。でも、二人とも良い顔になって良かった』
エペル『っ..//』
不意に向けられた愛らしい笑顔にエペルの胸がキュッと締め付けられた。途端に頬に熱が溜まっていくのが嫌でも分かった
ジャミル『..さあ、明日も早い。部屋に戻るぞ』
そんなエペルの変化に気づいたジャミルは、レイラの肩に手を回し歩を進めるよう促す
『ん。おやすみ、林檎くん。また明日』
エペル『あっ.....おやすみ』
エペルは去っていくレイラの背中を寂しそうに見つめていた
カリム『なあなあジャミル』
ジャミル『お断りだ。絶対に譲らないし分けてやるつもりもない』
カリム『まだ何も言ってないだろ!?』
『カリムさん、今度じゃダメ..かな?』
カリム『...う~分かったよ。その代わり、今度は必ず一緒に寝ような』
『ん』
ジャミル『(今から隣で寝る俺の前で、他の男と寝る約束するなよ...)』